kazu@Certified Public Accountant🇯🇵🇦🇺🇬🇧 (@ebp8k) header
kazu@Certified Public Accountant🇯🇵🇦🇺🇬🇧 (@ebp8k) profile picture

公認会計士・税理士(Deloitte⇨KPMG本部の監査パートナー)|元V系プロミュージシャン(作曲ピアノギター)|極真会館松井派初段|赤坂マンションから湘南の一軒家へ|八ヶ岳別荘(cash)| 慶應経済卒・医療系NPO法人創設者|サムネ本人|世田谷区成城出身|大型自動二輪|英検1級|リモート|200BTC@2016

神奈 茅ヶ崎市
Joined August 2019
NFTアート、自作曲、職業内容、質問箱などを纏めてあります。Facebookはリアルの友達と遣り取りしていますので、要望あれば、個人的にお教えします。 I have a collection of NFT art, my own compositions, professional activities, a question box, etc. lit.link/kazufuture
17
74
1
337
109,439
【東京エレクトロンの決算報告及びガイダンス(2027年3月期中間決算(第二四半期)の解説】 #東京エレクトロン #8035 #決算 #決算分析 【キオクシア(285A)2027年3月期 第2四半期決算(中間決算)2026年7〜9月)の要点】 #決算 #キオクシア #285A #kyoxia #中間決算 #監査 #第二四半期 🔶【結論】 東京エレクトロン(8035)の2027年3月期第2四半期(2026年7〜9月)決算は、会社予想を上回る強い内容でした。通期の初回見通しも、市場予想を上回っています。それでも10/30の終値は9,514円(▲5.19%)と下落しました。下落の大部分は、同日の日経平均の下落(▲2.12%)に連れた動きと見ています。決算は大引け後に出ており、夜間取引(PTS)では9,843円(+3.5%)と反発しました。 【決算発表の日時】 ・発表は日本時間で2026年10月30日(金)の大引け直後から午後4時ごろです。 ・株探の掲載は15:30、会社案内は16:00でした。 ・決算短信、自己株式取得の発表、決算説明資料が同時に出ています。 日本では、四半期報告書制度が廃止され、第一四半期、第四四半期は決算短信で足り、監査法人は決算短信のレビュー業務(任意)をしますが、第二四半期は、中間財務諸表を作成し、監査法人はレビュー業務を実施します。 🔶【7〜9月期の業績(連結、日本基準、億円)】 ・売上高は9,350億円で、前年同期比+48.4%、前期比+27.7%です。 ・営業利益は2,953億円で、前年同期比+86.4%、前期比+39.7%です。営業利益率は31.6%です。 ・純利益は2,125億円で、前年同期比+71.7%です。 ・売上総利益率は47.8%で、前期の46.8%から+1.0pt(ポイント)改善しました。値上げと高付加価値製品が効いています。 ・上期累計は、売上1兆6,675億円(+41.3%)、営業利益5,068億円(+67.2%)、純利益3,769億円(+56.0%)、1株利益166.13円です。 【予想比較(すべて上振れ)】 ・会社の上期予想(7/30修正)から4〜6月の実績を引いた7〜9月の予想は、売上8,876億円、営業利益2,466億円、純利益1,847億円です。これに対し、実績は売上+5.3%、営業利益+19.8%、純利益+15.1%の上振れでした。この予想値は当方の計算です。 ・上期全体では、売上が会社予想比+2.9%、営業利益が+10.6%、純利益が+8.0%の上振れです。 ・通期の初回見通しは、売上3兆7,000億円(前期比+51.4%)、営業利益1兆1,690億円(+87.1%)、純利益8,650億円(+50.6%)です。営業利益は初めて1兆円を超えます。 ・市場予想(IFIS、10/20時点)と比べると、営業利益は+13.7%、売上は+7.2%、純利益は+9.4%の上振れです。 【セグメント情報】 報告セグメントは「半導体製造装置」の1つだけです。そのため、会社が開示する内訳は次の3つです。 ① 【新規装置とフィールドソリューション(FS)】 ・新規装置は7,344億円で、前期比+38.2%、前年同期比1.6倍です。内訳は、DRAM向け4,113億円(56%)、不揮発性メモリ(NAND)向け734億円(10%)、非メモリ(ロジック・ファウンドリ等)向け2,497億円(34%)です。この用途別の金額は、会社公表の構成比を新規装置売上に掛けた当方の計算です。 ・FSは2,006億円で、前期比▲0.2%です。納入済み装置の保守部品・サービス・改造と中古装置の販売を指します。 ②【地域別(億円)】 ・中国は3,399億円(構成比36.4%)で、前期比+52.5%です。 ・韓国は1,907億円で+25.1%、台湾は1,804億円で▲3.1%です。 ・北米は766億円で+29.8%、日本は722億円で+11.8%です。 ・欧州は417億円で+72.3%、東南アジア他は332億円で+45.0%です。 ③【主要顧客別】 ・2026年3月期の主要顧客は、サムスン電子が3,681億円(15.1%)、TSMCが3,158億円(12.9%)です(有価証券報告書)。 【開示されないもの】 ・キャッシュフローは連結全体のみです。 ・会社予想も全体のみです。 ・用途別・地域別の利益は開示がありません。 ・したがって、用途別・地域別の上振れ・下振れは判定できず、予想比較は全体の値で行っています。 【キャッシュフローと財務】 ・7〜9月の営業キャッシュフロー(CF)は3,511億円(前年同期の2.0倍)、フリーCF(営業CF+投資CF)は3,104億円です。 ・上期の営業CFは4,698億円、フリーCFは3,909億円です。 ・財務CFは上期で▲3,180億円で、配当と自社株買いが中心です。 ・手元資金(現預金+有価証券)は9月末で5,797億円で、6月末の4,096億円から増えました。 ・自己資本比率は68.2%で、3月末の71.5%から低下しました。受注増に伴う前受金や買掛金などの負債の増加が主因で、健全な水準です。 ・売上債権の回転日数は61日(前期68日)で、改善しています。 ・棚卸資産の回転日数は141日(前期175日)で、出荷増により在庫が圧縮されました。 ・研究開発費率は9.1%(前期9.8%)です。金額は前年同期比+17.3%で、投資を継続しています。 ・設備投資は323億円(前年同期比▲64.5%)です。
1
1
4
885
【AI業界への影響(上流・同業・下流)】 東京エレクトロンはAI向け半導体を作る「製造装置」の売り手です。顧客の設備投資が売上になり、AI投資が増えるほど受注が増えます。 ・上流(部材・サブシステム)は、荏原製作所、フジキン、京セラ、日本ガイシ、Ferrotec、ミスミ、村田製作所、安川電機、MKS Instruments、Advanced Energy、Ichor、UCT、CoorsTekです。新規装置が今期+59%の見通しで、調達が増えると見ています。ただし、購買先は非開示で当方の推論です。 ・同業(装置)は、Applied Materials、Lam Research、KLA、ASML、ASM International、アドバンテスト、ディスコ、SCREEN、KOKUSAI ELECTRIC、レーザーテック、日立ハイテク、ニコンです。WFE市場の拡大は共通の追い風です。成膜・エッチングはLamとApplied、洗浄はSCREEN、検査はKLAと競合します。 ・下流のDRAMとHBM4(高速メモリ)は、SKハイニックス、サムスン電子、マイクロン、CXMTです。DRAM向けが新規装置の56%で、増産が受注に直結します。 ・下流のNANDは、キオクシア、サンディスク、サムスン電子、SKハイニックス、長江存儲です。NAND向けは10%で、キオクシアの今期設備投資4,500億円が受注に寄与します【推論】。同社の10〜12月の見通しは横ばいです。 ・下流のロジックと先端パッケージは、TSMC、インテル、SMIC、Rapidus、ASE、Amkorです。非メモリ向けは2,497億円(前期比+47%)で、プローバ(検査装置)は前期比約+60%です。 ・最終需要は、Amazon、Microsoft、Google、Meta、Oracle、CoreWeave、OpenAI、Anthropic、NVIDIA、AMD、Broadcomです。データセンター投資が顧客の設備投資を決めます。 ✨周辺(工場の同時需要)は、SUMCO、信越化学、レゾナック、JSR、東京応化、富士フイルム、ステラケミファ、大陽日酸、Entegris、Merck、古河電工、住友電工、フジクラ、Corning、オルガノ、栗田工業、高砂熱学、大成建設です。顧客の工場が増えると、材料・電線・水・建設の需要が増えます【推論】。 🔶【循環ファイナンスの点検】 ✨循環取引(不正)は、実需のない売上の水増しです。循環ファイナンスは、出資先が出資者の製品を買う構造で、実需があれば違法ではありませんが、質と回収に注意が必要です。 ・東京エレクトロンは装置の売り手で、顧客への出資・融資は確認できません。循環はAI企業への出資、クラウド購入、半導体の設備投資という需要側で起きています【報道】。 ・売上債権は9月末6,190億円で、3月末比+17.7%です。回収は約61日(前期68日)で、延びていません。3月末の前受金は2,705億円で、顧客が先に払う取引もあります。 ・会計不正の材料は確認できません(無限定適正意見、内部統制は有効)。 ✨歪みの要因は、AI投資の資金調達への依存、顧客集中(サムスン電子とTSMCで28%)、中国売上36%と規制、棚卸資産7,474億円です。 🔶【投資の回収可能性】 ・東京エレクトロン本体は強いです。上期の営業CF4,698億円は、設備投資計画1,900億円の約2.5倍で、無借金です。 ・半導体メーカーは概ね強く、増産投資を続けています。 ・クラウド事業者は分かれています。Amazonはフリー CF▲424億ドルで、MicrosoftとGoogleは強いです【報道】。 ✨AI新興企業は弱いです。OpenAIは2026〜30年のフリーCFが▲2,780億ドルに対し、調達済みは1,220億ドルです【報道】。 【米国の調査・規制の予定】 ・2026年1〜6月に、Warren上院議員らが金融安定監督評議会(FSOC)などへ要請を出しました。AIの透明性に関する法案は6/11に提出されています。 ・10/26にAnthropicがS-1(上場申請書)を提出し、10/27にWarren議員が書簡を送りました。11/3は米中間選挙です。 ・12月以降は、FSOCの年次報告書とOpenAIの上場審査が予定されています。 ・輸出規制では、MATCH法案が審議中です。対中半導体装置の規制を日本とオランダに広げる内容で、下院外交委員会が4/22に可決しましたが、本会議は未で、上院は停滞しています。議会の会期は2027/1/3までです。ただし、これは二次情報(TIMEWELLのコラム)に基づきます。 ・東京エレクトロン固有の調査は確認できませんでした。
1
1
4
1,788
【日本経済と投資市場への影響】 ・10/30の市場は、日経平均が▲2.12%、TOPIXが▲0.95%と4日ぶりに反落しました。キオクシアは▲7.1%でした【報道】。 ・11/2の見方は、東京エレクトロンのPTSが+3.5%のため、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテック、SCREEN、KOKUSAI ELECTRIC、SUMCO、信越化学、フジクラに買いが波及しやすいと見ています。一方、10〜12月が横ばい見通しのキオクシアなどNAND関連は、上値が重いです【当方の解釈】。 ・日本経済への追い風は、設備投資1,900億円、海外売上約9割の外貨獲得、純利益8,650億円による法人税、配当と自社株買い(総還元約5,820億円)です。宮城の新生産棟は2027年夏に完成予定です【推論】。 ✨リスクは、中国36%と輸出規制、円高、AI投資の減速です【当方の解釈】。 【略語の説明】 ・WFEは、ウェハー処理装置の市場です。 ・FSは、フィールドソリューションです。納入済み装置の保守部品・サービス・改造と、中古装置の販売を指します。 ・PORは、顧客が量産工程に正式採用することです。 ・ROICは投下資本利益率、WACCは加重平均資本コストです。 ・KAMは、監査上の主要な検討事項です(米国のCAM【Critical Audit Matters】に相当)。 ・PTSは、夜間の私設取引システムです。 ・FVGは、急な値動きで取引が薄い価格帯(窓)です。 【ご留意】 ・本資料は決算短信、決算説明資料、有価証券報告書(ご提供の原本)、報道に基づく参考情報で、売買の推奨ではありません。 ・ROIC、WACC、PER、PBR、時価総額は当方の試算(仮定値)です。 ・発表時刻は幅を持たせて記載しています。市場予想は取得できたIFISの値を使っています。 Sources: ・東京エレクトロン IR(決算短信・決算説明資料) ・有価証券報告書第63期(ご提供のPDF原本) ・IFIS 株予報(市場予想) ・株探(開示時刻・PTS・株価) ・松井証券(株価) ・TIMEWELL(MATCH法案の解説)
1
2
597
【キオクシア(285A)2027年3月期 第2四半期決算(中間決算)2026年7〜9月)の要点】 #決算 #キオクシア #285A #kyoxia #中間決算 #監査 #第二四半期 🔶【結論】 ・7〜9月期は、売上収益2兆4,800億円(前年同期比5.5倍、前期比+40%)、営業利益1兆9,947億円(前期比+57%)、純利益1兆3,557億円でした。営業利益率は80.4%です。 ・会社予想と市場予想(Bloomberg)をいずれも上回りました【上振れ】。 ・10〜12月の見通しは横ばいで、市場予想に届きませんでした【下振れ】。 ・決算は10/30(金)18時45分(日本時間)に発表されました。終値は13,470円(▲7.1%)で、夜間PTSでは一時12,516円(終値比▲7.1%)まで下げました。 【決算発表の日時と株価】 ・決算発表は2026年10月30日(金)の大引け後、午後6時45分(日本時間)でした。決算説明会も開かれています。 ・10/30の終値は13,470円で、前日比▲7.1%(出来高7,064万株)でした。 ・夜間PTS(夜間の私設取引システム)では、一時12,516円まで下がりました。終値比で▲7.1%です。 ・11/2(月)の寄り付きは、12,500円前後からの展開が意識されます。 日本では、四半期報告書制度が廃止され、第一四半期、第四四半期は決算短信で足り、監査法人は決算短信のレビュー業務(任意)をしますが、第二四半期は、中間財務諸表を作成し、監査法人はレビュー業務を実施します。 【セグメントと用途別の売上】 ・キオクシアは「メモリ事業」の単一セグメントです。そのため、会社は用途別に売上を開示しています。 ・SSD&ストレージは1兆6,160億円で、前期比+37.6%、前年同期比6.6倍、構成比は65.2%です。AIデータセンター向けが中心です。 ・スマートデバイスは7,889億円で、前期比+50.1%、前年同期比5.0倍、構成比は31.8%です。スマホ・車載・産業機器向けです。 ・その他は752億円で、前期比+12.6%、前年同期比1.6倍、構成比は3.0%です。 ・上期(4〜9月)は売上4兆2,472億円(前年同期の5.4倍)で、SSD&ストレージが2兆7,907億円、スマートデバイスが1兆3,145億円です。 【損益と前期・前年との比較】 ・売上総利益は2兆532億円で、前期比+48.8%です。売上総利益率は82.8%で、前期の78.1%から上がりました。 ・営業利益は1兆9,947億円で、前期比+57.1%、前年同期の23.2倍です。 ・純利益は1兆3,557億円で、前期比+61.0%、前年同期の33.3倍です。 ・1株利益は838.31円で、前期の513.30円から+63.3%です(株式分割後ベース)。 ・営業利益率は80.4%(前期71.9%、前年同期19.2%)、純利益率は54.7%(前期47.7%)です。 ・上期は営業利益3兆2,647億円、純利益2兆1,979億円で、前年同期の25倍・37倍です。 【予想との比較】 ・売上は、市場予想の2兆4,499億円を+1.2%、会社予想の2兆3,900億円を+3.8%上回りました【上振れ】。 ・営業利益は、市場予想の1兆9,480億円を+2.4%、会社予想の1兆8,900億円を+5.5%上回りました【上振れ】。Non-GAAP営業利益(一時的な費用等を除く会社独自の指標)も、会社予想を+4.6%上回っています。 ・純利益は、会社予想の1兆2,700億円を+6.7%上回りました【上振れ】。 ・10〜12月の営業利益見通し(1兆9,950億円)は、市場予想に届きませんでした【下振れ】。市場予想の具体的な数値は公表値が見当たらず、Bloombergの「届かず」という報道で確認しています。 ・10〜12月の純利益見通し(1兆3,600億円)は、市場予想の約1.5兆円を約9%下回りました【下振れ】。 【キャッシュフロー】 ・上期の営業キャッシュフローは2兆3,796億円で、前年同期の13.6倍です。7〜9月だけでは1兆5,132億円です。 ・投資キャッシュフローは上期▲1,930億円で、設備投資に加え、Nanya Technology株の取得782億円を含みます。 ・設備投資を引いた自由なキャッシュ(FCF)は、上期で2兆1,866億円です。7〜9月は1兆4,376億円で、売上の58%にあたります。 ・財務キャッシュフローは上期▲1兆2,574億円で、自社株買い8,003億円と借入金の返済が主な内訳です。 ✨注意点として、売上債権(まだ回収していない売上代金)が3月末比+9,878億円の1兆6,484億円に増えました。上期の営業キャッシュフローを1兆144億円押し下げています。 【有利子負債の推移】 ・社債・借入金は、25年3月末7,777億円、26年3月末1兆476億円、26年6月末6,346億円、26年9月末6,039億円と推移しました。26年3月末から約42%減っています。 ・リース負債は、26年3月末2,056億円、6月末2,033億円、9月末1,988億円です。 ・現金は9月末1兆3,973億円で、純現金(現金から借入金を引いた額)は+7,934億円です。 ・自己資本比率は49.8%で、8,000億円の自社株買い後も6月末の50.8%とほぼ同水準です。 ✨留意点として、未払法人所得税が9,747億円あり、近く現金が出ます。支払い後の実質の純現金は約▲1,800億円ですが、10〜12月の営業キャッシュフローで賄えます。
1
1
7
1,360
🔶【ROICとWACC(稼ぐ力は持続するか)】 ・ROIC(投下資本利益率)は約74.0%、WACC(加重平均資本コスト)は約11.8%で、差は+62.2ポイントです。当方の試算です。 ・参考として、6月末のROICは約44.6%、3月末は約22.6%でした。短期間で急上昇しています。 ・会社が減損テストで使う税引前WACCは10.5%で、この水準でもROICは大きく上回ります。 ✨判定は「現在は非常に強いが、持続性は条件付き」です。AI向けSSD需要でNAND価格が急騰していることが背景です。 ✨弱点は3点です。24年3月期は営業損失2,527億円と市況の振れが大きいこと。競合の増産で価格が下がると利益が急減すること。アップルが売上の20.4%と集中していることです。 🔶【ガイダンス(会社の見通し)】 ・10〜12月は、売上2兆5,000億円(前期比+0.8%)、営業利益1兆9,950億円(同+0.0%)、純利益1兆3,600億円(同+0.3%)、1株利益851.11円です。 ・為替の前提は1ドル=157円で、7〜9月の実績161円より円高です。会社は「データセンター向けの需要は旺盛だが、為替の悪化を見込み、7〜9月と同水準」と説明しています。 ・4〜12月の累計見通しは、売上6兆7,472億円、営業利益5兆2,597億円、純利益3兆5,579億円です。 ・設備投資は今期約4,500億円の計画で、上期の実績は約1,370億円です。 ✨会社は通期予想を出しておらず、四半期ごとの見通しのみです。 【配当と株主還元】 ・中間配当は30円(分割前90円)で、初配当です。配当利回りは10/30終値13,470円で0.22%です。 ・配当総額は約479億円で、配当性向は2.2%と小さい水準です。 ・自社株買いは8,000億円で、約4,840万株を平均16,529円で取得しました(8月に完了)。現在値は平均取得単価より18.5%低い水準です。 ・10月1日付で1株を3株に分割しています。 【割安度(バリュエーション)】 ・時価総額は約22.2兆円(発行済1,646,307,702株×13,470円)です。 ・PER(株価収益率)は直近12か月ベースで約8.2倍、10〜12月の見通しの年換算では約4.1倍です。 ・PBR(株価純資産倍率)は約7.6倍、EV/EBIT(企業価値を営業利益で割った倍率)は約5.4倍です。 ✨PERが低いのは、利益が好況のピークにあると市場が見ているためと考えられます。 🔶【決算後の株価の値動きと理由】 ・夜間PTSで一時12,516円まで下げた理由は、3点と考えられます【当方の解釈】。 •10〜12月の見通しが7〜9月と同水準で、市場予想に届かなかったこと。 •為替の前提が円高(157円)であること。 •新たな株主還元策が示されなかったこと。 ・日中の下落(▲7.1%)は、前夜の米ハイテク株の時間外急落、TOPIX浮動株比率見直しに伴う買いの通過(10/29引け)、10/28の+13.8%急騰の反動が重なったためと考えられます。 ・11/2の見方として、PTSの安値12,516円は、チャートの支持帯(11,380〜12,450円)の上端のすぐ上です。7〜9月は予想超えだったため下値は限られるという見方と、ピーク懸念が続くという見方に分かれやすい局面です。 🔶【監査上の主要な検討事項(KAM)】 ・2026年3月期の有価証券報告書(2026/6/24提出)の監査報告書(原本)を確認しました。PwC Japan有限責任監査法人が、連結財務諸表と内部統制のいずれも「適正」「有効」との意見を出しています。 ・KAMは「のれんの評価」です。のれん3,955.85億円(総資産の11%)は、2018年6月の旧東芝メモリ取得で生じたものです。 ✨使用価値は、経営者が承認した5年間の事業計画(出荷量の成長率・将来の売価・原価の低減率)で算定されています。見積りの不確実性が大きいため、KAMとされました。 ✨強調事項として、2026年5月25日に財務制限条項付きの借入を全額返済し、解除したことが記載されています。 ✨2026年1月1日基準の減損テストでは、減損はありませんでした。割引率(税引前WACC)は前期の7.5%から10.5%に上がっています。NAND価格が下がると、のれんの減損リスクが出る点に注意が必要です【当方の解釈】。
1
1
1
370
【AI業界の上流・下流への影響】 キオクシアはAI向けNAND・SSDの「売り手」です。AI投資が増えるほど売上が増え、設備投資(今期4,500億円)として上流各社へ波及します。 ・製造装置: 東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、Lasertec、SCREEN、KOKUSAI ELECTRIC、荏原製作所、キヤノン、日立ハイテク(日本)。Lam Research、Applied Materials、KLA(米国)。ASML(オランダ)。成膜・エッチング・検査装置の受注増が見込まれます。 ・洗浄・ウエハー・材料: SCREEN(洗浄)、SUMCO、信越化学、レゾナック、JSR、東京応化、富士フイルム、ステラケミファ、大陽日酸(日本)。Entegris(米国)、Merck(ドイツ)。積層が増えるほど洗浄・成膜の回数と材料の使用量が増えます。 ・マスク・基板: Hoya、凸版、大日本印刷、イビデン、味の素。 ・電線・光・電力・工場: 古河電工、住友電工、フジクラ、Corning(光ファイバー)、オルガノ・栗田工業(超純水)、高砂熱学・大成建設(クリーンルーム)、中部電力・東北電力。 ・同業・合弁: サムスン電子、SKハイニックス、マイクロン、長江存儲。合弁のサンディスク(生産能力の約80%を共有)、東芝(11.8%保有)、出資先のNanya Technology(台湾のDRAMメーカー)。競合の増産で価格が下がるのが最大のリスクです。 ・HBM4・DRAM(補完関係): SKハイニックス、サムスン、マイクロン。HBMはAI向け高速メモリー、SSDは大容量保存で補完関係にあり、直接の取引はありません。 ・下流のクラウド・AI: Amazon(AWS)、Microsoft、Google、Meta、Oracle、CoreWeave、OpenAI、Anthropic。SSDの最終需要の中心で、資金繰りが需要を左右します。 ・下流のサーバー・ストレージ: Dell、HPE、Supermicro、NetApp、Hon Hai、Quanta、Wiwynn、Lenovo、富士通、NEC、日立。制御チップのPhison、Marvell。代替のSeagate、WD(HDD)。NAND高騰時はHDDへ需要が一部流れます。 ✨AI以外の下流: Apple(売上の20.4%)、Xiaomi、OPPO、HP、ソニー、任天堂、トヨタ、デンソー。スマートデバイスが売上の約3割で、価格上昇は端末メーカーの利益を圧迫します。 🔶【循環ファイナンスの点検】 ・循環取引(不正)は、実需のない売上の水増しです。循環ファイナンスは、出資先が出資者の製品を買う構造で、実需があれば違法ではありませんが、質と回収に注意が必要です。 ・キオクシア自身は顧客に出資していません。循環は需要側(AI企業への出資、クラウド購入、半導体購入の流れ)で起きています【報道】。 ✨数字面では、売上債権が9月末1兆6,484億円(四半期売上の66%、約61日分)に増えました。ゆがみの候補は、需要がAI投資の資金繰りに依存していること、利益の大半が価格上昇によること、長期契約の価格条件が非開示であることです。 ✨会計不正の材料は確認できません。26年3月期の監査は適正意見で、KAMはのれんです。リスクは顧客の資金繰りと価格サイクルです【当方の解釈】。 【投資の回収可能性】 ・キオクシア本体は強いです。4〜9月の営業キャッシュフロー2兆3,796億円は、今期の設備投資計画4,500億円の5.3倍で、純現金は+7,934億円です。未払税金9,747億円を払っても余力があります。 ・クラウド(顧客)は分かれます。アマゾンはFCFが▲424億ドルで純債務ですが、マイクロソフトとグーグルは資金力が強いです。 ✨AI新興企業は弱いです。オープンAIは2026〜30年のFCFが▲2,780億ドルに対し、調達済みは1,220億ドルです。 ✨サンディスクとの合弁は、2032年までに約5兆円規模の共同投資で、政府支援が前提です【報道】。 🔶【米国の調査・規制の予定】 ・2026年1〜6月:Warren氏らがFSOC等へ要請し、AI Bubble Transparency Act法案が提出されました(6/11)。 ・10/26〜11/3:Anthropicの米SEC提出書類(S-1)が10/26、Warren氏の書簡が10/27、米中間選挙が11/3です。 ・12月以降:FSOCの年次報告書、オープンAIのIPO審査が予定されています。キオクシア固有の調査は確認できません。 🔶【日本経済と日本の投資市場への影響】 ・10/30の日経平均は63,290.11円(▲2.12%)、TOPIXは3,965.07(▲0.95%)で、4日ぶりに反落しました。キオクシアは▲7.1%でした【報道】。 ✨短期は逆風です。アドバンテスト、東京エレクトロン、フジクラ、イビデンなど半導体関連に売りが出やすいと見ています【当方の解釈】。 ・需給面では、TOPIXの浮動株比率の見直しが10月末に32.5%、11月末に50%の見通しで、買い需要は各月約1.1兆円です(11/27が次の山場)。 ・中期は追い風です。今期4,500億円の設備投資が、日本の装置・洗浄・材料・基板・電力・建設の受注を支え、三重県四日市と岩手県北上の雇用・税収にも波及します【当方の推論】。 以上です。
1
3
2,223
【Amazon(AMZN)の決算報告(セグメント情報含む)とガイダンス、及び注意点、株価の動き、その商流の影響(2026年10月30日)(2026年12月期 第3四半期:監査業務ではなくレビュー業務) #決算 #Amazon #決算 #第3四半期 #AMZN #アマゾン 🔶【結論】 営業利益は予想を上回り、AWS(クラウド事業)の成長も加速しました。一方で、設備投資が営業キャッシュフロー(CF)を大きく上回り、フリーキャッシュフロー(FCF)が赤字になりました。決算後の時間外は下落しています。数値の単位は米ドルで、「億ドル」は1億ドルを1と数えます。 【決算の発表時刻と位置づけ】 ・発表は米国東部の10月29日午後4時過ぎで、日本時間では10月30日(金)午前5時ごろです。電話会議は日本時間の同日午前6時でした。 ・株価は10/29の終値と時間外までを反映しています。10/30の通常取引(日本時間22時30分開始)は未反映です。 ・9月末の貸借対照表は決算発表資料の値です。四半期報告書(10-Q)は未提出です。 ・売買の推奨ではなく、ROIC・WACC・PER・時価総額は当方の試算です。 🔶【財務分析】 【まとめ】 ・売上高は2,019億ドルで、前年同期比+12%でした。 ・営業利益は281億ドル(+61%)、営業利益率は13.9%で過去最高です。 ・1株利益(EPS)は1.89ドルで、予想の1.97ドルを下回りました。 ・AWSの売上は460億ドル(+39%)で、約5年ぶりの高い伸びです。営業利益の63%にあたる178億ドルを稼ぎました。 【セグメント別(AWS=クラウド事業、北米=米国・カナダ・メキシコの通販・広告・会員事業、海外=北米以外の同事業)】 •北米の売上は1,128.5億ドルで、前期比▲2.9%、前年同期比+6.2%です。前期比の減少は、大型セール(Prime Day)が4〜6月期に移ったためです。営業利益は87.2億ドル(前期比▲4.4%、前年同期比+82%)、利益率は7.7%です。 ・海外の売上は431.1億ドルで、前期比+2.2%、前年同期比+5.4%(為替除くと+8%)です。営業利益は15.8億ドル(前期比▲8.0%、前年同期比+32%)、利益率は3.7%です。 ・AWSの売上は459.8億ドルで、前期比+8.9%、前年同期比+39.3%です。営業利益は177.7億ドル(前期比+6.9%、前年同期比+55%)、利益率は38.7%です。 ・営業利益は北米87.2+海外15.8+AWS177.7で、連結280.8億ドルと一致しています。 【全社の前期比・前年同期比】 ・営業外損益は▲12.1億ドルでした。前年同期はアンスロピック評価益95億ドルなどで+107.5億ドル、4〜6月期も評価益で約+485億ドルでした。 ・純利益は206.9億ドルで、前期比▲67%、前年同期比▲2.4%です。純利益率は10.2%です。 【予想との比較(上振れ・下振れ)】 ・営業利益は会社の予想(225〜265億ドル、中央245億ドル)に対し、中央値を14.6%、上限を5.9%上回りました【上振れ】。 ・営業利益の市場予想は、公表値が見当たりません。約261億ドルは報道の「約20億ドルの上振れ」からの逆算で【推計】、これに対しては+7.6%の上振れです。 ・AWSの営業利益は、Visible Alphaの売上454億ドル×利益率37.3%から約169億ドルと計算でき【当方の計算】、実績177.7億ドルは+5.0%の上振れです。 ・売上高は市場予想の約2,022億ドルに対し▲0.1%で、微下振れです。 ・EPSは予想の1.97ドルに対し▲4.1%で、下振れです。 ・AWS売上は約456億ドルに対し+0.8%の上振れです。 ・広告売上の成長は+11%(為替除く+12%)で、予想の約+18%に届きませんでした。7四半期ぶりの下振れです。 ・北米売上や、北米・海外別の営業利益の市場予想は、報道がありません。 ・10〜12月の見通し(売上2,400〜2,470億ドル、営業利益285〜335億ドル)は、中央値が市場予想をやや下回ります。売上は▲0.4%、営業利益は▲6%です。 【貸借対照表と有利子負債】 ・長期借入金は1年前の507億ドルから1,731億ドルへ約3.4倍に増えました。7〜9月だけで481億ドルを調達しています。 ・現金と有価証券は1,142億ドルに減りました。12月末の純現金574億ドルは、純債務589億ドルに転じました。 ・自己資本比率は49.3%、借入金÷純資産は28.2%で過大ではありません。ただし、設備投資が営業CFを上回る限り借入は増えます【当方の解釈】。 ・短期借入は、その他の短期枠が2025年末4.55億ドルから2026年3月末1.52億ドルに減りました。コマーシャルペーパー(CP)残高はゼロです(10-Q)。 ・1年内返済の長期債は約32億ドルから約41億ドルに増えました【推計】。
1
1
4
421
・支えた要因は、AWS+39%、受注残5,780億ドル、営業利益率13.9%、Trainium(自社AI半導体)契約が前年比20倍超になったことです。目標株価の平均は約335ドルです。 ・一部媒体の▲11〜12%は、アルファベットとの混同とみて採用していません【当方の解釈】。 【テクニカル(ICT/SMC手法)】 ・高値は265.34ドル(10/20)、安値は241.24ドル(10/29)です。 ・戻りの目安(フィボナッチ)は、38.2%が250.45ドル、50%が253.29ドル、61.8%が256.13ドルです。 ・窓(FVG、急な値動きで取引が薄い価格帯)は246.95〜251.98ドルで、戻りの抵抗になります。 ・終値243.79ドルは支持帯(244.0〜246.2ドル)を割りました。時間外の226〜230ドルは6月の安値圏(224〜226ドル)に近く、割ると200ドルが次の目安との報道があります。 ・RSIは約40、10日・25日移動平均は約253.6ドルです。 【割安度(10/29終値243.79ドル/時間外約228ドル)】 ・時価総額は約2.63兆ドル/約2.46兆ドルです。 ・EV(リース負債を含む)は約2.78兆ドル/約2.61兆ドルです。 ・EV/EBITは約26.7倍/約25.0倍です。 ・予想PER(2027年EPS 10.45ドル)は約23.3倍/約21.8倍です。 ・PBRは約4.3倍/約4.0倍です。 ・52週高値287.20ドル比は▲15.1%/▲20.6%です。 【監査上の主要な検討事項(CAM、日本のKAMに相当)】 ・2025年12月期の10-Kの監査報告書(原本)に基づきます。 ・監査法人はErnst & Young LLP(シアトル)で、2026年2月5日付です。財務諸表は「適正」、内部統制も無限定適正です。 ・CAMは1件で、「不確実な税務ポジション」です。多くの国で事業を行い、税務上の見解が確定しない取引が多いためです。税務偶発債務の未払計上は66億ドルです。 ・アンソロピック等の投資評価益(4〜6月期に約534億ドル)は、2025年12月期のCAMにありません。2026年12月期の重要な論点になり得ます【当方の解釈】。 🔶【④枚目:上流・下流・循環ファイナンス・日本への影響】 【位置づけ】 アマゾンはAIインフラ最大級の「買い手」です。2026年の設備投資約2,200億ドルは、半導体・メモリー・装置・洗浄・光ファイバー・電力設備各社の売上になります。 【上流・同業・下流の企業(【開示】会社説明、【報道】報道、【推論】当方の解釈)】 【上流】 ・製造装置:ASML、Applied、Lam、KLA、東京エレクトロン、SCREEN、Lasertec、アドバンテスト、ディスコ。設備投資増がAI半導体の増産と装置の受注増につながります【推論】。 ・AI半導体:NVIDIA、AMD、Broadcom、Marvell、TSMC、Alchip、Annapurna Labs。Trainiumの契約額は前年比20倍超です【開示】。 ・HBM(広帯域メモリー)・メモリー:SK hynix、Samsung、Micron、SanDisk、キオクシア。AIサーバー向けのHBM・DRAM・SSD需要が増えます【推論】。 ・洗浄・基板・材料:SCREEN、信越化学、SUMCO、レゾナック、味の素、イビデン、Linde、ASE、Amkorなど。洗浄・ウエハー・基板が数量で連動します【推論】。 ・電線・光・通信:Corning、Amphenol、Lumentum、Coherent、Arista、フジクラ、古河電工、住友電工。光ファイバー・トランシーバー・ケーブルの需要が増えます【推論】。 ・サーバー・電力:Hon Hai、Quanta、Wiwynn、Dell、Vertiv、Eaton、GE Vernova、日立、三菱電機、Talen、X-energy。電力確保が制約です【推論・報道】。 ・同業・競合:Microsoft、Google、Oracle、CoreWeave、Alibaba Cloud。アルファベットは設備投資懸念で▲12.6%でした【報道】。 【下流】 ・アンソロピック、オープンAI、Bedrock利用企業、Palantir、Salesforceなど。受注残の主な買い手で、両社は赤字で外部資金に依存しています【報道】。 ・AI以外の物流・不動産:UPS、FedEx、日本郵便、ヤマト、SBS、Rivian、Prologis、GLP、大和ハウス。燃料・輸送費の上昇が費用要因です【開示】。 ・AI以外の出品者・広告・小売:3P出品者、P&G、花王、Meta、Walmart、Temu、楽天、LINEヤフー、メルカリ。広告+11%は予想未達です【開示・推論】。 ・AI以外の会員・衛星:Netflix、NFL、NBA、ULA、Blue Origin、SpaceX、Starlink。Leoは2026年に商用開始予定です【開示】。
1
1,337
✨【循環ファイナンスの点検】 【結論】 会計不正の材料は確認できません。10-Kは無限定適正で、CAMにも該当がありません。リスクは質と回収にあります【当方の解釈】。 ・構図:アンスロピックに最大330億ドル、オープンAIに最大500億ドルを出資しています。両社はAWSを購入します(オープンAIは1,000億ドル/8年、アンスロピックは1,100億ドル/2036年まで)【報道】。 ・違い:循環取引(不正)は実需のない売上の水増しです。循環ファイナンスは出資先が出資者の製品を買う構造で、実需があれば違法ではありませんが、質と回収に注意が必要です。 ・評価益は営業外に計上されます。前年7〜9月は95億ドル、4〜6月は約534億ドルでした。7〜9月は評価益がなく、EPSが予想未達でした。 【歪み】 ①2社の契約額(約2,000〜2,480億ドル)は、受注残5,780億ドルの約35〜43%に相当し得ます【推計】。顧客別内訳は非開示です。 ②評価益が純資産を約509億ドル押し上げています【推計】。 ③顧客2社は赤字です。 ✨【投資の回収可能性】 ・AWS本体【強い】:利益率38.7%で、年換算営業利益約711億ドルは純設備投資2,107億ドルの約34%です(回収約3年、全額AWS向けと仮定)。受注残は売上の約3.1年分です。 ・アマゾン全社【やや弱い】:FCF▲424億ドル、純債務589億ドルで、ROICはWACC並みです。 ・アンスロピック【不透明】:上半期の売上163億ドル(+1,300%)、純損失約810億ドル(非現金の評価損含む)です。回収は上場(ANT)次第です【報道】。 ・オープンAI【最も弱い】:2026〜30年のFCFが▲2,780億ドルに対し、調達済みは1,220億ドルです【報道】。 【米国の調査・規制の予定】 ・2026年1〜6月:Warren氏らがFSOCへ要請(1/22)、FTC・司法省へ要請(2/4)、AI Bubble Transparency Act法案(6/11)がありました。 ・10/26〜11/3:アンソロピックのS-1提出(10/26)、Warren氏の質問書簡(10/27)があり、回答期限と米中間選挙は11/3です。 ・12月・2027年:FSOC年次報告書、新議会、オープンAIのIPO審査が控えます。SEC・司法省の正式な循環ファイナンス調査は確認できません。 【日本経済と日本の投資市場への影響】 ・10/30の実績:日経平均は63,290.11円(▲2.12%)、TOPIXは3,965.07(▲0.95%)で、4日ぶりに反落しました。アドバンテスト(前引け▲2,600円)が指数を約561円、東京エレクトロンが約252円押し下げ、ソフトバンクG・イビデンも下落しました。上昇は空運・海運・陸運・小売です【報道】。 ・原因:前夜のアルファベット▲12.6%と、アマゾン・インテルの時間外安でAI関連が売られました【当方の解釈】。 ・今後:米国の通常取引は日本時間22時30分開始で、時間外(226〜230ドル)の維持が11/2(月)の日本株を左右します。 ・短期は逆風です。資金負担への警戒で、アドバンテスト・東京エレクトロン・フジクラ・イビデンなどが売られやすい【当方の解釈】。 ・中期は追い風です。設備投資は2026年約2,200億ドル、2027年は大幅増で、日本の装置・洗浄・材料・基板・電線・メモリー企業の受注を支えます。AWSは日本に2027年までに2.26兆円を投資します【2023年発表】。 ・家計では、S&P500・全世界株の投資信託は評価額が減ります。輸出企業への直接の影響は限定的です【推論】。 【ダブルチェック】 ・合計:北米87.2+海外15.8+AWS177.7=280.8億ドルで一致しました。売上は1,128.5+431.1+459.8=2,019.4億ドルで、商品別も一致しました。 ・計算:直近12か月の営業利益(249.8+238.5+274.6+280.8=1,043.7億ドル)から、NOPAT 824.5億ドル、ROIC 9.3%となります。FCFは424.2−758.8=▲334.6億ドルです(12か月は▲423.6億ドル)。 ・時刻・食い違い:広告成長は算出+11%、報道+12%(為替除く)です。売上予想は2,021〜2,023億ドルと出所で差があります。 ・未提出:Q3の10-Qはまだ提出されていません。Q3単独のセグメント別設備投資と9月末の短期借入の正確な値は、提出後に差し替えます。 ・文字の被りも確認済みです。 Sources: ・Stock Titan: Amazon Earnings: AWS Is Growing as Fast as in 2021 ・Investomine: Earnings Radar: Amazon Third Quarter 2026 ・SEC: Amazon 10-Q(2026年3月期) ・Investing.com: Amazon Q3 2026 earnings call transcript
1
1
1,222
【10月29日(木曜日)経済指標と経済動向その①】(暗号資産、日本株、米国株、その他)(23:00時点) #経済指標 #日本経済 #世界経済 #金利 #為替 #経済 #要人発言 #株式 #日本株式 #米国株式 #デイトレード #デイトレ #イラン #NVDA #HYPE #ETH #BTC #QNT #Doge #XRP #ADA 🔶【結論】 10/29の日本株は日経平均64,659.47円(+1.10%)、TOPIX4,003.28(+0.29%)と3日続伸しました。ただし、夜に米アルファベットの決算が失望を招き、AI投資の収益性への不安が再燃しています。明日10/30は、昼の日銀会合と、東エレ・キオクシアの決算が最大の焦点です。 ✅【日本株】 ・指数の動き:アドバンテスト+453円(+6.01%)、東エレ約+116円(+2.35%)が日経平均を押し上げました。東京海上約+9円、三菱商事約+6円も加わっています。いずれも株価変化×銘柄係数からの逆算です。 ・押し下げ側:コマツ・ダイキン(機械)と日立・NEC(電気機器)です。点数は取得できていません。 ・TOPIX:点数は公表されないため、銀行・証券・鉱業・非鉄・保険が押し上げ、機械・電気機器・繊維が押し下げと整理しています。 ・背景:TOPIXのリバランス日で、売買代金は13.87兆円に急増しました。サムスン電子の決算未達で寄り後に一時マイナスへ転じましたが、後場に半導体が買い戻されました。 ・決算:イビデンは通期予想を上方修正し、設備投資1,510億円を発表しましたが、値幅は約11%と荒れました。コマツは上方修正でも後場に急落しています。 ✅【米国株】 ・10/28引け:ダウ52,475.10ドル(+0.19%)、S&P500 7,743.98(+0.28%)、ナスダック総合26,549.85(+0.27%)です。 ・ダウへの寄与:ゴールドマン約+80ポイント、アップル約−19ポイント、エヌビディア約−15ポイントでした。 ・AI関連:オラクル+10.73%、マイクロン+5.86%と、メモリ・AIインフラに資金が移りました。 ・10/29の夜:アルファベットは、EPSが予想を約3割下回り、フリーキャッシュフローは−90.7億ドルでした。時間外で一時約10%安となっています。マイクロソフトはAzure+48%で時間外+3%超です。AI投資の回収力で二極化しています。 ・循環ファイナンスの警戒:出資と購入の相互依存への警戒が続いています。エヌビディアなどが出資し、その資金で製品を買ってもらう構図です。社債スプレッドの拡大も綻びの兆しとして注目されます。 🔶【指標・会合・要人発言】 ・EIA原油在庫(10/28 23:30):−189.2万バレルで、予想+1.5万バレルに反して減少しました。 ・FOMC(10/29 3:00):3.75〜4.00%で据え置きでした(10対2)。声明から「利上げがインフレ率の2%への迅速な回帰を支える」という文言が削除されました。12月利上げの織り込みは約8割です。 ・米GDP(7〜9月期速報、21:30):+3.4%(予想+3.2%)でした。9月のコアPCEは前年比+3.1%で予想どおりです。 ・米新規失業保険申請:19.4万件で、予想の約20万件を下回りました(ご提供の画面の値)。 ・ECB(22:15):政策金利2.65%(預金金利2.50%)で据え置きです。ラガルド総裁の会見内容は、他の報道で裏付けが取れていません。 ・天然ガス貯蔵量(23:30):+80 bcfで、予想の約+75 bcfを上回りました。天然ガス先物の売り材料です。 ・サムスン電子:決算は予想未達で、232,000ウォン(−4.13%)でした。KOSPIは5,937.66(−1.24%)で引け、一時は3%超下落していました。 ・英国・カナダ・NZ:英国は予算で財政ルールを維持しました。カナダ中銀は0.25%利上げで2.50%です。RBNZは2.75%で据え置きました。 🔶【イラン情勢・米中】 ・イラン:WSJ報道では、ヴァンス副大統領が交渉再開を探る書簡を送りました。一方、米国は湾岸諸国に、11/3の中間選挙後に軍事作戦が再開される可能性への備えを警告しています。攻撃再開なら原油急騰・株安・債券売り、合意なら原油急落・株高の構図です。 ・原油:WTIは10/28に102.78ドル、10/29 23:57時点は101.47ドル(−1.27%)です。ブレントは10/28の115.32ドルから、同時点で110.91ドルです。 ・米中:9月の首脳会談で、関税引き下げとレアアース規制の緩和が合意済みです。投資規制の具体化には注意が必要です。 🔶【金利・為替・商品】 ・金利:日本10年債は2.835%、米10年債は約5.00%です。日本の2年債は1.883%、20年債は3.640%、米30年債は約5.31%です(日本は10/28、米国は10/27の値を含みます)。 ・政策金利:日銀1.25%、FRB3.75〜4.00%、ECB2.65%です。日銀の12月利上げは7割台半ばの観測です。 ・ドル円:157.9円前後です。158円は介入警戒の目安で、想定レンジは157.2〜158.4円です。 ・金:約4,025ドルで、21日線4,116ドルを割り込み、上値が重い状況です。下値の目安は4,000ドルと3,975ドルです。 ・銀・銅・プラチナ(10/28):銀52.49ドル、銅6.57ドル、プラチナ1,485.20ドル。 ・株式と為替の関係: ユーロドルは1.11台で、約17カ月ぶりの安値圏。
1
1
9
3,167
🔶【恐怖指数】 ・日経VI:32.88(10/28)で、高止まりしています。FOMC・ECB・日銀が同じ週に並ぶこと、原油高とイラン攻撃再開の懸念(11/3の中間選挙後)、AIの資金調達不安、半導体への一極集中で日経の値幅が大きいことが背景です。 ・VIX:17.21(10/29)で、FOMC通過後に一時16.91まで下がり、小幅に戻しました。売りヘッジの需要が落ち着いています。ただしSKEW(下落への備えの強さ)は高く、警戒は消えていません。 🔶【暗号資産(15銘柄の順位)】 BTCは80,020ドル(10/29 11時)で、FOMC後に上放れに失敗しました。順位は1位HYPE、2位BTC、3位LINK、4位SOL、5位ETH、6位QNT、7位NEAR、8位HBAR、9位XLM、10位ATOM、11位XRP、12位ADA、13位XDC、14位KAS、15位DOGEです。10/30にBTCオプション約110億ドルが満期です。順位は当方の主観評価で、投資助言ではありません。 🔶【先物・オプション・日程】 ・先物:日経平均先物は64,730円(+200円)でした。 ・SQ:10月はメジャーSQがなく、次回は12/11です。 ・日程: •10/30 2:00 米7年債入札 •10/30 5:00 アマゾン決算 •10/30 昼 日銀会合の結果と、植田総裁の会見(15:30) •10/30 東エレ・キオクシア決算 •11/3 米中間選挙 🔶【推奨銘柄⑤〜⑧】 【結論】 中長期は、資源・商社・守りの銘柄が中心です。半導体の比率は上げずに維持します。デイトレは、寄りで追わず押し目を待ちます。価格は日本株が10/29終値、米国株が10/28終値です。マイクロンとマイクロソフトは、終値が確定していないため外しています。 【❺ 日本株 中長期(押し目−4%、損切り−8%、3分割で買う)】 ・資源・商社:INPEX(4,056円、PER9.1倍、配当利回り約2.8%)、三菱商事(4,908円)、伊藤忠(2,321.5円)です。 ・守り・内需:日本たばこ(7,332円)、コナミ(22,940円)、バンダイナムコ(5,916円)、リクルート(18,800円)です。日本たばことコナミは決算の結果が未確認で、確認するまで買い増ししません。 ・その他:日立(5,620円)、タムロン(1,413円)、トレンドマイクロ(7,308円)です。タムロンとトレンドマイクロは小口です。 ・債券:日本国債10年(2.818%)だけを採用しました。日銀会合前のため小口です。 【❻ 海外株 中長期】 ・米国:エクソン(182.02ドル)、アップル(343.83ドル)、ビザ(401.86ドル)、イーライリリー(1,281.91ドル)、マイクロソフトです。アップルとビザは小口、リリーは押し目待ち、マイクロソフトは決算の確定を待ちます。 ・その他の国:サムスン電子(韓)、シェル・アストラゼネカ(英)、ペトロブラス(ブラジル)、TSMC(台)です。サムスンは10/30の寄りを確認してから入ります。ペトロブラスは資産の1%以内にします。 ・債券:米国債10年(約5.0%)と2年(4.7%台)を採用しました。ハイイールド債は不採用です。 【❼ 日本株 デイトレ(10/30用、10銘柄、全て買い)】 東京エレクトロン(10,035円)、アドバンテスト(37,030円、押し目のみ)、イビデン(9,859円)、三菱UFJ(3,464円)、フジクラ(4,195円)、INPEX(4,056円)、東京海上(567円)、三菱商事(4,908円)、伊藤忠(2,321.5円)、データセクション(2,107円、小口)です。東エレは決算前の14:30までに手仕舞い、三菱UFJは日銀の結果発表前に半分を利確します。 【❽ 海外株 デイトレ(8銘柄、全て買い)】 オラクル(144.54ドル)、ゴールドマン(925.17ドル)、TSMC(440.62ドル)、エヌビディア(215.38ドル)、テスラ(404.22ドル)、アップル(343.83ドル)、エクソン(182.02ドル)、サムスン電子(232,000ウォン、条件付き)です。 🔶【共通ルール】 窓開けが±1%を超えたら、指値を取り消して、寄り後15〜30分で再設定します。⑦⑧は夜の原案で、朝の改訂版で最終化します。投資助言ではなく情報提供です。押し目・損切り・利確の水準は、⑤〜⑧の画像に記載しています。 以上です。
1
10
3,311
【10月29日:10/29 答え合わせ(10/28夜の推奨 × 実績)】 🔶【結論】 ・日本株デイトレ10銘柄は、平均が約+1.6%でした。日経平均(+1.09%)とTOPIX(+0.29%)を上回り、8銘柄が上昇しました。 ・海外株デイトレ9銘柄(サムスンを除く)は、平均が約+1.9%でした。S&P500(+0.28%)を上回りました。 ・外れは、トレンドマイクロ(−2.82%)、カプコン(−2.35%)、NVDA(−1.18%)です。取り逃しは、アドバンテスト(+6.01%)でした。 ・主な誤りは3つです。 •「寄りが+2%超なら見送り」にしたこと。 •損切り−1.5%が浅すぎたこと。 •一部の基準値を、実際の終値で置かなかったこと。 🔶【日本株デイトレ(10/28終値比)】 【上昇(目標+1.5%到達)】 •三菱UFJ 3,464円(+2.58%)。 •東エレ 10,035円(+2.35%)。 •INPEX 4,056円(+2.19%)。 •東京海上 567円(+2.16%)。 •フジクラ 4,195円(+2.04%)。 【上昇(目標未達)】 •三菱商事 4,908円(+1.26%)。 •伊藤忠 2,321.5円(+0.45%)。 【条件付きの取り逃し】 アドバンテスト 37,030円(+6.01%)です。夜間取引が+5.5%だったため、見送り条件に該当しました。日中は寄り直後に+7〜8%まで上がり、引けは+6%でした。 【下落】 •トレンドマイクロ 7,308円(−2.82%)。損切り水準7,407円を割りました。 •カプコン 3,745円(−2.35%)。条件付きの反発狙いが外れました。 🔶【海外株デイトレ(10/28 NY、前日終値比)】 ・上昇(目標超え): ORCL 144.54ドル(+10.73%)、MU 約983ドル(+5.86%)。 ・上昇(目標の手前): GS 925.17ドル(+1.47%)、XOM 182.02ドル(+1.17%)、TSM 440.62ドル(+0.86%)。 ・横ばい: CAT 713.38ドル(0.0%)。 ・下落(損切りの手前): TSLA 404.22ドル(−0.80%)、AAPL 343.83ドル(−0.94%)、NVDA 215.38ドル(−1.18%)。 ・サムスン電子: 232,000ウォン(−4.13%)。決算が予想を下回りました。条件付きで見送っていたので、判断は正解でした。 🔶【影響した材料】 【FOMC(10/28)】 ・政策金利3.75〜4.00%で据え置きでした。 ・10対2で、クック理事とハマック総裁が0.25ポイントの利上げを主張しました。 ・ウォーシュ議長の会見は、具体的な指針を示しませんでした。 ・市場は「無難に通過」と受け止め、S&P500は+0.28%、ダウは+0.19%、ナスダック総合は+0.27%でした。米10年債利回りは約5.0%で、高止まりです。 【米半導体高】 ・MU+5.86%、ORCL+10.73%でした。 ・日本では東エレとアドバンテストが上昇しました。 ・この日はTOPIXの定期入れ替えによる売買もあり、値がさ株が日経平均を押し上げました。 ・TOPIXの上昇率が日経平均より小さいのは、そのためです。 【アルファベット決算(引け後)】 ・フリーキャッシュフローが90.7億ドルの赤字で、市場予想を下回りました。 ・時間外で約10%下落しました。 ・AI投資の収益性への警戒が、10/29以降の半導体株の重しになる可能性があります。 【マイクロソフト決算(引け後)】 Azure売上が48%増で、時間外に約3%上昇しました。 【サムスン決算】 予想を下回り、サムスン電子は−4.13%でした。 🔶【誤りの分析】 【ファンダメンタルズ】 ・カプコンは、10/27の決算後の失望売りが続いており、反発の根拠がありませんでした。 ・トレンドマイクロは、信用倍率などの需給に頼りすぎました。個別の材料がありませんでした。 ・同じ半導体でも強弱が分かれました。メモリ(MU)が強く、NVDAは弱かったです。 【テクニカル】 ・損切り−1.5%は、日経VIが32台の日には浅すぎました。東エレは+2.35%で引けましたが、安値9,586円が損切り水準9,660円を割りました。 ・アドバンテストは、見送り条件のため、日中の+6〜8%の上昇を取り逃しました。 【基準値のずれ】 TSLA、XOM、NVDAの基準値を、実際の前日終値より最大0.8ドルずれて置いていました。 🔶【次回への反映】 ・夜間取引や米半導体が大きく上昇する日は、見送りルールを外します。寄り後の押しで入ります。 ・日経VIが高い日は、損切り幅を広げます。 ・原油テーマは、水準だけでなく当日の強さを見て判断します。今回は原油が下がってもINPEXと商社が上昇しました。 ・決算の直後の銘柄は、反発狙いで入りません。 ・基準値は、必ず実際の終値で置きます。 mdファイルには、この結果と学びを記録済みです。
1
7
1,171
【サムスン電子(005930)の決算報告(セグメント情報含む)とガイダンス、及び注意点、株価の動き、その商流の影響(2026年10月29日)(2026年12月期 第3四半期:監査業務ではなくレビュー業務) #決算 #サムスン #決算 #第1四半期 #005930 🔶【結論】 サムスン電子の2026年7〜9月期は、営業利益が過去最高の107.44兆ウォンで予想をわずかに上回りました。ただし株主還元策が先送りされ、決算発表後の株価は232,000ウォン(前日比▲4.13%)で終えました。 発表日時(日本時間) ・確報は10月29日(木)午前8時前でした。電話会議は同日午前です。 ・速報は10月8日(木)午前7時49分でした。 🔶【業績と予想との比較】 ・売上高は195.25兆ウォンで、前期比+13.9%、前年同期比+126.9%です。市場予想の約200兆ウォンを2.4%下回りました(下振れ)。 ・営業利益は107.44兆ウォンで、前期比+20.1%、前年同期比+783%です。営業利益率は55.0%でした。予想の約106.64兆ウォンを0.7%上回りました(上振れ)。 ・純利益は75.1兆ウォン(前期比+4.9%)、1株利益は11,462ウォンです。 🔶【セグメント別(営業利益)】 ・DS(半導体)は売上147.1兆、営業利益106.5兆ウォンです。前期は127.5兆と89.2兆でした。利益のほぼすべてを半導体が稼いでいます。 ・SDC(ディスプレイ)は売上8.0兆、営業利益1.1兆ウォンです。 ・MX(スマホ)とネットワークは売上37.7兆、営業損益▲0.6兆ウォンです。 ・VD(テレビ)とDA(家電)は売上13.9兆、営業損益▲0.2兆ウォンです。 ・ハーマンの営業利益は0.6兆ウォンです。 🔶【キャッシュフローと借入金】 ・営業キャッシュフローは98.6兆ウォン、設備投資(現金ベース)は26.9兆ウォンで、フリーキャッシュフローは71.7兆ウォンです。 ・有利子負債は16.7兆、25.2兆、28.1兆、22.4兆ウォンと推移しています。純現金は約197.6兆ウォンです。 🔶【稼ぐ力】 ・ROIC(投下資本利益率)は約30.9%、WACC(資本コスト)は約10.6%です。差は約20ポイントで、稼ぐ力は持続的と評価します。 ・前提は無リスク金利3.5%、ベータ1.2、株式リスクプレミアム6.0%、税率24%です。 🔶【重要な会計論点(KAM)】 ・監査法人(三정회계법인/Samjong KPMG、2026年2月12日付、無限定適正意見)が挙げた2点です。 •建設仮勘定の減価償却を開始する時点の評価(半導体) •販売奨励金に伴う売上控除の正確性と網羅性(家電・スマホ) 🔶【ガイダンスと配当】 ・設備投資は2026年計画で84.4兆ウォンです。 ・株主還元は2026年に90〜110兆ウォンの計画で、うち35兆ウォンが実施済みです。 ・配当は1株4,601ウォン、総額約30兆ウォンです。基準日は9月30日、支払いは11月27日です。 ・配当利回りは終値ベースで2.0%、年換算で7.9%です。自社株買いを含む総還元利回りは5.9〜7.3%です。 🔶【決算後の株価と理由】 ・10月29日は日中に226,500〜249,000ウォンで推移し、終値は232,000ウォンでした。KOSPIは▲1.24%でしたが、SKハイニックスは+2.62%でした。 ・下落の理由は次の4点です。 •追加の株主還元の決定が2027年1月に先送りされた。 •発表前の2日間で約14%上昇しており、利益確定売りが出た。 •売上高が予想を下回り、半導体部門も上方修正後の期待には届かなかった。 •ウォン高や、200日移動平均線を下回っていたこと。 🔶【AI関連業界への影響】 ・半導体の好調は、HBM(AI用の高性能メモリー)、NAND、半導体製造装置、洗浄、材料、電線などの上流企業に追い風です。 ・下流ではAIサーバーやハイパースケーラー(巨大クラウド企業)の設備投資が需要を支えます。 ・スマホ、テレビ、家電はAIとの関係が薄く、赤字です。 ・上流・下流の企業名と影響は画像④に全社記載しています。 🔶【循環ファイナンス(循環取引の疑い)の点検】 ・ハイパースケーラーとAI企業、半導体企業の間で、出資と購入が相互に行われる構図があります。当方の点検では、サムスン電子に会計上の歪みを示す材料は見当たりません。 ・ただし先行する前受金と売上の動きは今後も確認が必要です。投資の回収可能性、米国当局の調査予定は画像④に記載しています。
1
5
620
【Microsoft(MSFT)の決算報告(セグメント情報含む)とガイダンス、及び注意点、株価の動き、その商流の影響(2026年10月29日)(2027年6月期 第1四半期:監査業務ではなくレビュー業務) #決算 #Microsoft #決算 #第1四半期 #MSFT 🔶【結論】  マイクロソフトの2027年6月期第1四半期(7〜9月)決算は、売上・利益ともに市場予想を上回りました(上振れ)。決算後の時間外取引で株価は上昇しています。 発表は2026年10月29日(木)午前5時ごろです(米国東部時間10/28(水)16:00ごろ、取引終了後)。決算説明会は午前6時30分でした。 🔶【決算の数字(①)】 【全社】 ・売上高は922.8億ドルで、前年同期比+19%、前期比+2.5%です。 ・営業利益は459.2億ドルで、+21%、前期比+13.1%です。営業利益率は49.8%です。 ・純利益は366.3億ドル(+32%)です。 【予想との比較】 売上高(予想約906億ドル)、営業利益(予想約441億ドル)、調整後EPS(4.89ドル、予想4.73ドル)、Azure、2つの事業区分は、いずれも上振れです。設備投資は452億ドルで、予想(約459億ドル)をやや下回りました。 【事業区分(今期から2区分に再編)】 ・Agents and Infra(法人・AI基盤)は、売上767.9億ドル(前年同期比+24.5%、前期比+3.0%)、営業利益405.6億ドル(前期比+10.4%)、営業利益率52.8%です。うちAzureは331.7億ドル(+48%)で、今回から金額を開示しました。 ・Devices and Consumer(個人向け)は、売上154.8億ドル(前年同期比▲3.2%、前期比+0.3%)、営業利益53.6億ドル(前期比+38.4%)です。うちWindows OEM(パソコン向け)は前年比▲22%で、メモリー価格の上昇が背景と説明されています。 【有利子負債】 有利子負債は354.8億ドルで、前期比▲11.9%です。推移は①の貸借対照表の表に記載しました。 🔶【キャッシュフロー・財務指標・配当(②)】 ・キャッシュフロー: 営業CFは580.0億ドル、設備投資は393.7億ドル(現金払い)、フリーキャッシュフローは186.3億ドルで、前年同期比▲27%です。 ・ガイダンス: 次の四半期の見通しと市場予想との比較を②に記載しました。 ・配当: 年間配当は3.92ドル(0.98ドル×4)で、配当利回りは約0.72%(時間外546.41ドル基準)です。 🔶【資本効率と監査(③)】 ・ROICは約25.8%で、WACC(当方の仮定で約9.0%)を16.8pt上回ります。新規投資の収益率(増分ROIC)も約23.2%で、稼ぐ力は持続的と評価しました。 ・CAM(監査上の主要な検討事項、監査法人はDeloitte & Touche LLP)は、ご提供の10-K原本で確認でき、2件あります。 ◦収益認識: 複数製品を束ねる契約での、履行義務の区分や売上計上時期の判断です。 ◦移転価格に関する税務の不確実性: 米国内国歳入庁(IRS)との未解決の協議です。 🔶【株価の反応と理由(③)】 10/28の日足は、始値531.82、高値535.00、安値526.13、終値531.01ドルです。決算後の時間外取引は546.41ドル(+2.9%)で、報道では+4%超もあります。上昇の理由は次のとおりです。 ・売上・利益・EPSが予想を上回りました。 ・Azureの金額が初めて開示され、成長が確認できました。 ・受注残が6,770億ドル(+73%)に増えました。 一方、Windows OEMの▲22%、新規契約の▲12%、フリーキャッシュフローの▲27%には警戒が残ります。10/29の米国の通常取引は日本時間22:30開始のため、現時点では確定していません。 🔶【テクニカルと割安度(③)】 10/28の安値は、チャート上の強気FVG(522.50〜528.78ドル)の中にあり、ここが下値の支えの候補です。上値の抵抗は直近高値551.15ドルと、52週高値553.72ドルです。割安度は、EV/EBITが約24.7倍、調整後PERが約30.3倍、FCF利回りが約1.5%です。 🔶【上流・下流への影響と循環ファイナンス(④)】 ・上流・下流: GPU、HBM・NAND、製造装置・洗浄・材料、光・電線、サーバー、電源・冷却の各社と、Windows・ソフト・ゲームなどAI以外の関連企業を、一覧にして記載しました。 ・循環ファイナンス: OpenAI(持分約25%)への出資と、同社からの売上が結びつく構図です。OpenAI関連の売上は2026年6月期に241億ドル、今回の7〜9月は約100億ドル(売上の約11%)です。会計不正(架空売上)を示す開示や報道は確認していません。ただし、OpenAIの資金繰り次第で受注残の実現性が揺らぐ点に注意が必要です。受注残に占めるOpenAIの比率は公式には非開示で、報道・推計では3〜4割近くです。 ・米国の調査予定: 連邦取引委員会(FTC)がクラウド・ライセンス・AIの慣行を調べているとの報道があります。循環ファイナンスを対象にした証券取引委員会(SEC)・司法省の正式な調査は確認できていません。 ・回収可能性: マイクロソフト自体は、フリーキャッシュフローが約600億ドルの黒字で、強い側です。最も弱い環はOpenAI本体の資金繰りです。
1
5
546
【Alphabet(GOOGL)の決算報告(セグメント情報含む)とガイダンス、及び注意点、株価の動き、その商流の影響(2026年10月29日)(第3四半期:監査業務ではなくレビュー業務) #決算 #Alphabet #決算 #第3四半期 #GOOGL #Google 🔶【結論】 アルファベットの7〜9月期は増収増益でしたが、決算後の時間外取引で株価は約294ドルまで下がりました(10/28終値324.89ドルから約▲9.4%)。Cloudは好調でした。一方で、EPS未達、検索売上の予想未達、フリーキャッシュフロー(FCF)の赤字、設備投資の急増が嫌気されたと考えられます。 🔶【発表日時(日本時間)】 決算発表は10/29(木)午前5時(米国10/28 16:00、取引終了後)、説明会は午前5時30分です。 🔶【内容】 【業績(1枚目)】 ・売上高は1,275.8億ドル(前年同期比+25%)、営業利益は405.8億ドル(+30%)です。 ・Cloudは売上307.1億ドル(約2倍)、営業利益111.2億ドル(約3.1倍)で、受注残は5,610億ドルです。 ・検索は633.5億ドル(+12%)、YouTube広告は112.1億ドル(+9%)、定額課金・端末は142.9億ドル(+11%)で、Other Betsは3.7億ドルです。 ・予想比では、Cloudの売上・営業利益は上振れしました。検索売上、全社の営業利益(予想約432億ドル)、EPS(2.12ドル、予想約3.0ドル)は下振れし、売上高はほぼ一致です。 ・EPSの未達は、SpaceX株の評価損(持分証券損失▲86.6億ドル)が主因です。 ・長期債務は、24年12月末の109億ドルから26年9月末の1,251億ドルへ約11.5倍に増えました。ただし現金・有価証券は2,651億ドル、ネットキャッシュは1,400億ドルです。 キャッシュフロー・ガイダンス・配当(2枚目) ・営業CFは422.9億ドル、設備投資は513.6億ドルで、FCFは▲90.7億ドル(2四半期連続の赤字)です。 ・設備投資の内訳は、サーバー・ネットワーク機器が約65%、建屋が約35%です。セグメント別のCFは連結のみの開示でした。 ・2026年の設備投資計画1,950〜2,050億ドルは維持されました。2027年は「大幅に増やす」との説明で、数値の見通しは出していません。 ・配当は年0.88ドルで、利回りは0.27%(時間外294.20ドルでは0.30%)です。自社株買いは0でした。 稼ぐ力・監査・株価(3枚目) ・ROICは約16.0%、WACCは当方の仮定で約9.3%です。上回っていますが、1年前の約24.9%から低下しました。新規投資の収益率(増分ROIC)は約6.8%とWACC未満です。稼ぐ力は持続的でも、質は低下していると評価しました。 ・監査上の主要な検討事項(CAM、KAM)は、ご提供の10-K原本で確認しました。監査法人はEY(Ernst & Young LLP)で、意見は無限定適正意見です。CAMは1件で、「係争等に係る損失の見積り」です。 ・時間外の安値は約288ドル(▲11.4%)でした。ICT/SMCのチャートと、バリュエーション(EV/EBITは約22倍など)も載せています。 上流・下流、循環ファイナンス(4枚目) ・AIでは上流の各社に影響します。TPUの設計・製造(Broadcom、MediaTek、TSMC)、HBM・NAND(SK hynix、Samsung、Micron、キオクシアなど)、製造装置・洗浄・材料、光ファイバー・電線、サーバー製造、電源・冷却・電力を取り上げています。 ・下流はCloudのAI顧客(Anthropic、Apple、Meta、OpenAIなど)です。AI以外の検索・YouTube広告と、Other Betsの上流・下流も載せています。 ・循環ファイナンスは、Anthropic・SpaceXとの出資と取引があり、売上の質に注意が必要です。実需の裏付けがあり、会計不正(架空売上)の報道は確認していません。 ・米国の調査予定、投資の回収可能性、数値のダブルチェックの結果も4枚目に載せています。 【注意点】 ・10/27・10/28の日足の始値・高値・安値は取得できず、チャートは10/26までの日足と、10/28の終値・時間外で作っています。 ・市場予想は出所で幅があります(設備投資の予想は420億ドルと551億ドルで割れています)。 ・Cloud受注残の顧客別内訳は未開示です。 ・アルファベット固有の反トラスト訴訟の日程は、調べきれていません。 以上です。
1
6
971