📕『ケチャップマン2』
鈴木のりたけ|ブロンズ新社|2026/7
✦ケチャップマンは作者の分身か?
知る人ぞ知る鈴木のりたけさんの絵本デビュー作が
「ケチャップマン」。ケチャップ容器に手足が生え
たクセ強キャラがポテトフライ専門店で働き始める
のですが、その生々しい描写に衝撃を受けました。
それだけに、18年を経ての続編登場にはビックリ!
姿はそのままに仕事ぶりも板につき、店主からも
厚く信頼されるようになっていたのは感慨深い‥‥
というのもケチャップマンの成長が、作者のこれま
での創作遍歴と重なって見えてしまうので。
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・仕事に真剣に向き合うプロの姿勢=「しごとば」
・危機へのマネジメント能力=「大ピンチずかん」
・大胆にして多彩なアイデアの泉=「ぼくの◯◯」
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こうしてみると、数々の人気シリーズで発揮されて
きた鈴木さんの持ち味が、「ケチャップマン2」
にも詰められているように感じられます。
絵本作家としての原点に立ち返りながら、さらなる
一歩を踏み出した。そんな節目の作品と勝手ながら
受け止めました。来年には「大ピンチずかん4」の
刊行が予定されている等ますます目が離せません。
(マヨネーズのマヨネエとの関係も気になる)
📘『青い絵本』
桜木紫乃|実業之日本社|2024/11
5つの短編全てに絵本が登場し、重要な役割を
担っています。いずれも絵本の内容が詳細に書かれ
ており、実在していると勘違いしてしまう程!
最初の短編に登場した、少年が湖畔に出かける話の
『ほら、みて』サット・ハミルトン作
は欲しくなってamazonで検索しちゃいました😓
#絵本が登場する小説
📕『はいいろのぼくとオレンジのあいつ』
谷口智則 |文渓堂|2026/10
✦ふたつの色が尊重し合う世界
ひとりでいるのが好きな灰色のオオカミと、森に
やってきたオレンジ色のキツネとの友情の始まりを
雰囲気豊かに描いた絵本。
なのですが、特に注目したいのが灰色の使い方。
絵本では、灰色の世界が色鮮やかな世界を引き立て
たり、寂しさや暗い気持ちを表したりすることが
よくあります。
本作でも、ひとりでいるのが好きなオオカミの
世界を表しているように見えます。でも、それを
谷口さんが描くと、なんとも魅力的なんですよね。
白黒写真に独特の味わいがあるように、灰色にも
豊かな表情がある。なるほど、これがオオカミの
好きな世界なんだなと納得してしまいました。
一方で、お話好きなキツネを表す色はオレンジ。
キツネとの出会いによって、オオカミが色鮮やか
な世界に目覚めていく……なんて展開だったら、
少し興醒めしてしまったかもしれません。
オオカミにはオオカミの、キツネにはキツネの
好きな色がある。優劣をつけることなく、お互い
の世界を大切にしながら友情が育まれるところに
本作ならではの深さを感じました。
文章のない場面も多いのですが、その分、ふたり
の間に流れる言葉にならない気持ちをたくさん
読み取れるのではないでしょうか。
左右対称な構図の表紙も、そんな関係を象徴して
いるかのよう。向かい合う尻尾がいいですね。






















